BOURBON STREET

Step 7    第39回全日本ディキシーランド・ジャズ・フェスティバル繁盛記(1)

堀 晃 (ODJC会員)

 2005年7月24日(日)……全日本ディキシーランド・ジャズ・フェスティバルも今年で39回目。
 ぼくが最初に行ったのは1971年だったかな。芦屋の奥池遊園地だった。
 それから三宮・そごうの屋上、甲子園ホテル……そして、どうやら舞子ヴィラに落ちつきそう。
 JR「舞子」から見ると、ずいぶん高い山頂にあるような印象を受ける。
 だが、送迎バスを待つよりも、普通に歩けるなら、徒歩の方が便利だ。
 5分ほど歩けば、玄関近くまで「斜めに昇降する」エレベーターがある。

舞子ヴィラ 会場

 演奏会場は最大の宴会場「舞子の間」と、となりの「リンカン・ガーデン」
 今回、17バンドが出演、3会場(教会を含む)で18ステージある。
 全ステージ全曲を聴くのは不可能だが、ともかく今年は全バンドを聴くことにした。
 午前11時、末廣光夫さんが開会の挨拶。

 さあ……以下、登場順である。

1 ロイヤルフラッシュ・ジャズバンド
 最初に登場したのがロイヤル・フラッシュ・ジャズ・バンド

ロイヤルフラッシュ

 「Mr.Jelly Roll」でスタート。今年はジェリー・ロール・モートンのナンバー中心に演奏すると、オープニングにふさわしい企画。
 レパートリーの多さを伺わせる。
 吉川宏之さんがテナーで参加している。

2 岡山ディキシーブレンド
 このバンドもディキシー・フェスや神戸ジャズストリートではすっかりお馴染みになった。

ディキシーブレンド 高屋ひとみ

 「Bugle Call Rag」でスタート、ティショミンゴなどを披露。
 ウォッシュボードにチャールストンと、すごく盛り上がる。
 後半にはヴォーカルの高屋ひとみさんが参加。パンチの効いた歌いっぷりだ。活動の本拠地はどのへんなのかなあ。TonTonが新潟で活躍しているみたいに、今や地方?が賑やかな気がする。

3 マホガニーホール・ストンパーズ
 一昨年、ニューオリンズ・ツアー敢行、「Heritage Festival」に出演したマホガニーホール・ストンパーズは、今や関西屈指の実力バンドである。

マホガニー

 バンジョーに川合純一さんが参加。
 ピンカラさんの日焼けした顔がますますジャズメンらしくなっている。

4 花岡詠二とグッドマン・ボーイズ
 これは「オールスター・キャッツ」のメンバーからグッドマンのカルテット編成したもので、「徹底的にグッドマン・スタイルをやる」(末廣さん)という主旨であったが、マッシー池田が入ってナット・キング・コールやったり、ブギウギやったり、ソプラノに持ち替えたり、辛島すみ子さんが参加して見事な歌伴を披露したり、花岡さんの演奏、ともかく多彩。

花岡詠二

 ちなみにぼくは一昨日、東京・多摩での「国際クラリネット・フェスト」でも聴いたばかりで、花岡詠二さんの守備範囲の広さに改めて驚く。
 最後を「チャイナボーイ」で締めくくるあたりもさすが。

5 ディキシー・キャッスル
 東京から参加の三人組。
 「バンド名だけ」はすでに30年継承されているという。
 トロンボーン、チューバ、バンジョーだけでちゃんとデキシーを聴かせる……しかも(結構パフォーマンスもあって)まったく飽きさせないところが凄い。

ディキシーキャッスル

 バンジョーの青木研さんはブレダでもたいへんな評判だったという。

6 N.O.グローリーランド・ジャズバンド
 正統派ニューオリンズ・スタイルで、ぼくは神戸ジャズストリートでも必ず聴くことにしている贔屓バンド。

グローリー

 「Just A Little While To Stay Here」など、アンサンブルで聴かせる雰囲気がとてもいい。
 このあたりでロビー奥の「屋台コーナー」もだいぶ賑わってきて、生ビールのジョッキ片手の人も増えてきた。
 ジャズ・フェスの雰囲気になってきたが、ここでまだ1/3。
 ぼくも生ビールで一息入れる。

 なお……この推測は間違っていないと思うが、出演者から見れば、演奏中に会場からゾロゾロ出られるのは、あまりいい気分ではないと思う。
 ぼくは演奏中には退席せず、ふだんはステージ終了まで動かないことにしている。
 今回に限り、全バンドを聴くということにしたため、ちょっと目障りだったかもしれない。
 全バンドを紹介するという主旨に免じて今回はご容赦を。
 (つづく)

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