ODJCが後援し大阪五月恒例の風物詩として定着してきた"OSAKA BIG RIVER JAZZ FESTIVAL 2004"が今年も大川端OAPで開催されました。 淀川の流れは都島区の毛馬から分流し大川(おおかわ)と呼ばれます、元々これが本来の淀川で現在の毛馬から下流の淀川は新淀川として明治年間に開削されたものです。大川は八月の天神祭りの舞台としてご存じの方は多いと思います、この川に架かる天満橋南詰西の「八軒屋浜」は京・伏見との船便「三十石船」の船着き場でした。三十石船は明治年間まであったそうですが「東海道中膝栗毛」の弥次さん、喜多さん、落語などにも登場し浪曲では森の石松も乗り有名です。二十一世紀の今日ではこの八軒屋浜を三十石船ならぬジャズ・ボ−トが走るのですから弥次・喜多や石松もびっくりでしょう。これが"OSAKA BIG RIVER JAZZ FESTIVAL"で人気の高い船上コンサ−トです。
毎年五月開催で今年は9日(日)OAPで華やかに行われました、ただ昨年に続いて雨降りとなったのは残念の極み。この場所はかっての三菱金属工場跡地だがすっかり様変わりして洒落た河川公園といった趣があり、このような催しには絶好のロケ−ションなのに余り知られていないいわば穴場というところでしょうか。この場所を選び"OSAKA BIG RIVER JAZZ FESTIVAL"を仕掛けた張本人石田信雄氏(NEW ORLEANS RASCALS・sb)が大川の流れをニュ−オリンズのミシシッピ−河と見て思いついたこの企画、今年で第8回となり出演グル−プ13、ゲストにオ−ストラリヤからGEOFF BULL(Tp/Vo)、米国ミネアポリスからDOGGIE BERG(ds/vo)両氏を迎え、来場者数は約4千人(主催者調べ)、岡山など遠くからおいでの方もあり雨天にも関わらず盛会でした。
神戸ジャズストリ−トの成功以来その亜流が各地で行われるが、この"OSAKA BIG RIVER JAZZ FESTIVAL"は神戸ジャズストリ−ト同様TRADITIONAL(CLASIC)ジャズ系なのがなんとも気持ちいい。 雨なのでOAP38階スカイプラザを主会場として演奏するジャズンメン(Jazz Womenもおいででした )を軽快に司会するのはFMCo・Co・LoのDJでお馴染みのクリストファ−・マイケル・ノット氏(つまりクリスさん)、各バンドいずれも30分交代で繰り広げられる熱演が無料で聴ける。当日午前11時、ODJCブラス・バンド(ピックアップメンバ−)のマ−チングでスタ−ト。グランド・マ−シャル川合純一氏(NEW ORLEANS RASCALS・bj)を先頭に会場をを練り歩くのは壮観。本場並のパレ−ドが見られますので開始時間に遅れないようにおいでになるのがベタ−です。外にも2階ビエントでの"Pianorama"があります(無料)。これはピアノ奏者の気分まかせに気持ちよく音を流して楽しみましょうというコンセプトで昨年からはじまったもの、ちょっと立ち寄ればジャズ疲れの耳をきれいにリフレッシュしてくれること請け合いです。こういった会場をお好みで選べば11時から夕方18時の全員合同セッションまで一日中ジャズに浸かって楽しめます。
お子様から熟年トラッド・ジャズファンまで一家総出で楽しめてJAZZ BOAT以外は無料、それでいて演奏は一流。他に類の無いまことにお得なこのイベントに来場されてはいかがでしょうか、来年の開催まで大分ありますがどうぞお忘れなく五月においで下さい。
催しに出演するバンドやスタッフは共にボランテァです、演奏に運営に手抜きなしでがんばる皆さんには大拍手をお送りします。